2024年度『白杖の使い方講習会』を開催しました

ビギンは見えない、見えにくい人が安心・安全に歩行でき付き添い無しでも外出を楽しんでいただけることを願い、NPO法人六星 ウイズのご協力のもと
『白杖の使い方講習会』を行っています。
当日はあいにくの雨天のため、豊橋市障害福祉会館「さくらピア」館内のみでの白杖歩行体験となってしまいましたが歩行の基本をはじめ、点字ブロックを使っての歩行・壁のつたえ歩き・階段の上り下りなどを体験できました。
参加者は1班2班に分かれ現在の移動手段と困りごとなどをテーマにグループ討議を行いました。

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日 時    2024年6月23日(日)/10時~15時
会 場    豊橋市障害福祉会館「さくらピア」
講 師    『NPO法人六星 ウイズ』歩行訓練士/2名
参加者    38名(内8名/ビギン会員)

講義(大)
〖講義〗
白杖についての基礎知識・白杖歩行の基本・支援制度などを教えていただきました。
体に合っていない白杖を使っていると体の負担も多く様々な問題点が生じてしまう。分かりやすく実例を紹介していただき杖の選び方、使い方などの基礎知識の重要性が分かりました。

討議
〖グループ討議〗
1班と2班に分かれ日常や移動手段で困っていること、工夫していることなどを発表し意見交換を行いました。
1⃣ ゴミ出しなど近所の方に行き会っても、だれか分からないので挨拶ができなくて相手の方に嫌な思いをさせてしまう。
2⃣ 付き添いの方と買い物をしているときなど、二人分の幅を使っているので周りの人たちに迷惑がられてしまう。
3⃣ いつも同じ道を歩行しているのですが環境の変化や耳の衰え、視力の低下などで歩行が難しく外出する意欲がなくなってきている。
【1⃣、2⃣の訓練士の先生の解答】
白杖を持つことで周りの人達に見えていないことを理解してもらえる。近所でのちょっとした歩行、付き添いの方と歩行している時なども白杖を持つことで周りの人は配慮してくれる。
【3⃣の訓練士の先生の解答】
体調や環境は常に変化しているので同じ目的地に行く場合でも定期的に歩行訓練士・家族・ヘルパーなどとルートを見直し、安全で歩行しやすいルートを見つけることが必要です。

用具紹介
〖器具・用具紹介〗
視覚障がい者の日常を助けてくれる便利グッズの展示紹介がありました。
音声付きの腕時計・血圧計・体温計など、拡大鏡・弱視の方の遮光眼鏡(グラスの色や濃度は種類が豊富)、様々な便利グッズを実際に手で触れ使用体験ができました。

白杖の持ち方
〖実技〗
白杖歩行の前に白杖についての基礎知識(形状・長さ・重さ・杖先に付ける石突など)、歩行での基本を教えていただきました。
安全な白杖歩行の振り幅は肩幅より少し広いくらい。歩行は進むことより止まることが重要です。

壁つたえ歩き
〖壁のつたえ歩き〗
壁に沿っての歩行は杖で壁の一番下の所をタッチしながら歩行する。
壁がなくなった時に止まることが重要。止まった時点で少しでも動いてしまうと次に進む方向が分からなくなってしまう。止まって杖でその場の情報を得る。
歩くことより止まることが大事。歩行中「あれっ?」と思ったら止まる。

点字ブロック
〖点字ブロックでの歩行〗
点字ブロックの上を歩くのは大変なので杖で位置を確認しながら片足のみ点字ブロックの上を歩く、または杖で点字ブロックをタッチしながらブロックのすぐ横を歩くと楽に歩行できる。

階段
〖階段の上り下がり〗
杖を持っていない手で手すりを持つとより安全に上がり下がりできる。

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【参加者の感想】
1,白杖を持ちたいと考えています。「白杖の使い方講習会」に初めて参加して、いろいろな方の日常や外出での体験談を聞きとても参考になりました。
専門家の方に相談して自分の体に合った杖を選びたいと思います。
2,弱視ですが普段、眩しくて辛い思いをしています。症状に合わせて色・濃度など様々な遮光眼鏡があることを知り実際に装着体験することができました。

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