日 時 : 2018年6月3日(日)/10:00~15:00
場 所 : あいトピア/3F「研修室」
参加者 : 35名(講師2名含む)
「白杖の使い方講習会」は、豊川市と豊橋市で交互に開催し今年で9回目の開催となりました。NPO法人六星(浜松市)の歩行訓練士の先生の講演、グループに分かれての話し合い、日常生活用具の展示、実技(白杖を使って歩行訓練)など楽しく実りある一日となりました。
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【講師(歩行訓練士」)の講演】
最も危険な駅での安全について、実例を交え分かり易くお話していただきました。
駅の構内、特にプラットホームでは危険な状態になったときに杖を使っていると駅員や周りにいる人達が声を掛けやすい。
電車に乗る時は、電車が入って来た音の確認、車両のドアが開く音の確認、点字ブロックの確認、ホームの隙間と車体の乗り込み口(車両と車両の連結部に注意)を確認し、さらに乗り込む前に手で車体を確認してから乗り込む。・・・など駅での安全性について詳しく教えていただきました。
【グループによる話し合い】
2班に分かれ講師と共に、日常生活で困っていることなどをテーマに話し合いました。「同行援護なしで一人で歩行するとき困ること」では、信号機の音について多くの問題点がありました。「早朝、信号機の音が無いところがある。」、「音が小さくて他の雑音と混ざって聞き取りにくい。」、「音と音との間隔が長すぎて分かりずらい。」、「信号機の音を全国共通にして欲しい。」また、信号機の無い道路を横断するときはどうするのかというテーマでは、「車の走行音には注意して、感だけで横断してしまう!」との回答がありました。改めて視覚障害者のためのバリアフリー化が行き届いていないことが分かりました。
【日常生活用具の展示】
毎回、参加者の要望で「日常生活用具の展示」があります。最新の生活用具に触れたり、使い方などを詳しく聞くことができるため、とても楽しみな時間です。
【杖の使い方の基本】
体にあった杖の選び方、持ち方、振り方、白杖の使い方の基本を教えていただきました。
【壁に沿っての歩行】
壁の一番下の部分をタッチしながら真っ直ぐに歩行しました。道路の路肩にある塀、フェンス、建物に沿って歩行するとき前方にある障害物を事前に知ることができます。
【市電通りを通り路面電車の前畑停留所へ】
あいトピアから前畑停留所までの市電通りは下り坂が続き、道路は舗装されていますが凹凸も多く杖を頼りに歩行します。
【前畑停留所】
バリアフリー化され新しくなった前畑停留所です。以前は、狭くて危険な停留所でしたが現在はホームも広くなり、スロープ、点字ブロックも設置されました。豊橋駅前行と赤岩口・運動公園行の両方の停留所での体験を行いました。講師の先生からホームに設置されている点字ブロックの説明では、「点字ブロックの一番壁側にあるラインが1本だけ太く盛り上がっているのは、安全な位置だという意味があります。」と教えていただき、皆で「知らなかった~!」と言いながらじ~いっと見てしまいました。
【階段の昇り降り】
昇るときは杖を短かめに持ち、すぐ上の階段の角を杖でタッチしながら進む。降りるときは杖を長めに持ち、次に足を置く位置を杖で確認しながら進む。杖を持たない方の手で手摺りを持つとより安全です。
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「白杖の使い方の基本を知ることが最も安全に歩行できることです。歩行中、迷わないよう頭に地図を描き、状況の情報を把握しておくことが予防になります。」と改めて教えていただきました。
―参加者の感想です―
♪初めて参加しました。今まで自己流で杖を使っていましたが杖の持ち方、階段の昇り降りの方法や慣れていない道路での注意点、電車の乗り降りなどの安全に歩行するための基本を教えていただきました。特に階段の昇り降りでの杖の使い方の基本を知り驚きました。知らなかったことを沢山、教えていただき参加して本当に良かったです。
♪多くの白杖ユーザーさんの実体験の話を聞き、とても参考になりました。
新しくバリアフリー化された路面電車の前畑停留所を実際に行き詳しく知ることができました。
♪グループでの懇談・意見交換がとても楽しかったです。(^^♪、